断食談

私の断食は食料がすぐに手に入る状況でやるので、「食えない」ことによって自らの生命の脆さを知ることはできません。しかも二週間食べなくても何の苦痛も無く十分動けることで、生命の強さばっかり確認しちゃっています。アメリカインディアンのような精神性は残念ながらありません。
15日目に私が食事をしてしまったのは、食べ物の誘惑や空腹からではなく、脳低糖症などへの恐怖からでした。想像力に負けてしまった。でもあんまりやると本当に死んで他人に迷惑を掛けるので、(←また想像に負けてる)それでいいのかもしれません。
断食によって私が確認するのは、肉体の強さと、理性の強さと、消費への耐性です。断食中、月の光と間違えて蛍光灯の光に集まる蛾のように、ふらふらとコンビニに吸い込まれて、何も買わずに出てくるということを何回もやっています。コンビニを出て行く時の勝利感といったら。断食中はほとんど買い物をしません。