若い男

私は砂浜に立って海と近くの島を眺めていました。視点は客観点ではなくその場にいる人物と完全に同化しています。始めは自分が男性が女性かもわかりませんでしたが、足もとを見ると足の裏に砂のと水の感触を感じると同時に足に毛が生えているのが見えて、男性だとわかりました。便宜上J君と名付けておきます。褐色の肌に赤茶けた髪、年は27。なぜかはっきりとその数字が出てくるのには我ながら驚きでした。性格はもの静かで、すばらしく健康的な体をしておりそれを自慢に思っていましたが、欲を言えばもうちょっとガタイがよくなりたいという気持ちも感じました。Jはちょっとナルシストのようです。自分の体に対する恍惚とコンプレックスは、手に取るように伝わってきました。