月の土地
娘の二歳の誕生日には月の土地を買った。
lunar embassy という会社から。以下詳細。
月の土地を販売しているのは、アメリカ人のデニス・ホープ氏。 (現アメリカルナエンバシー社CEO) 同氏は、「月は誰のものか?」という疑問を持ち、法律を徹底的に調べました。 すると、世界に宇宙に関する法律は1967年に発効した、いわゆる宇宙条約 しかないことがわかりました。 この宇宙条約では、国家が所有することを禁止しているが、個人が所有しては ならないということは言及されていなかったのです。 この盲点を突いて合法的に月を販売しようと考えた同氏は、1980年にサン フランシスコの行政機関に出頭し所有権の申し立てを行ったところ、正式にこの 申し立ては受理されました。 これを受けて同氏は、念のため月の権利宣言書を作成、国連、アメリカ合衆国 政府、旧ソビエト連邦にこれを提出。この宣言書に対しての異議申し立て等が 無かった為、LunarEmbassy.LLC(ルナ・エンバシー社:ネバダ州)を設立、 『月の土地』を販売し、権利書を発行するという「地球圏外の不動産業」を開始しました。 『月の土地』は、自分用にはもちろん、贈り物としても喜ばれています。 誕生日や結婚、出産祝い、クリスマスやバレンタイン、母の日といったプレゼ ントとして大変喜ばれています。
なんだか釈然としない話だ。よくわからない。
「個人が所有してはならないということは言及されていなかった」ということが、どう飛躍して一人の人間が月を所有するに至るのだろう。
国連、旧ソ、米政府にしてみたら、訳の分からない男から何の根拠も無い権利宣言書なんかを送ってこられて、イカレテルのだろうと無視していたら所有を認めることになってしまったということか。
いずれにせよ私が生きている間には月への移住なんぞ本格参入しないだろうから、土地が取り上げられることもなかろうと思うので、法律的にあいまいな点は別は気にならない。でも娘の頃にはわからない。いつかlunar embassy社が法廷で争う日がくるかもしれない。この不安と夢とが一緒になった感じを味わえるのが、またいいじゃない。
1エーカー3000円。安い。
何百年後かに子孫に喜んでもらう夢を買う。