文化(少し脱線)

この文化というやつは非常に信用できない言葉だ。文化というのは観察の対象である客体と、観察者である主体がいて初めて、主体の側に成立するものだから。
(どこかで聞いたような話だけれど)、日中暇な主婦が炬燵にみかんをはべらせてワイドショーの与汰話に聞き入り、コメンテイターの言葉を語尾だけ変えたのを自分のブログにアップしたとする。こんなの文化でもなんでもない。何の装飾性も信念も無いし、そこから芸術作品が産まれることも考えにくい。
ではこうしたら・・・
『日本語には「主婦」という言葉があり、これは既婚女性で収入を得るための労働をしない人のことを特に指している。男女の収入格差が先進国の中でも飛び抜けて大きい日本において、「主婦」はごく一般的な存在であり、「主婦」の退屈を紛らわすための「カルチャースクール」や「ワイドショー」などが存在する。特筆に値するのはTVプログラムの一種「ワイドショー」だ。ワイドショーは昼の10時から4時ごろまで各チャンネルで毎日放送される。収入を夫に頼るがゆえに活動範囲が狭く限定され、また自由も効かないという主婦の恒常的な不満を、社会に対する漠然とした不満に置き換えることで敵を自己の外に追いやり、辛口を売りにしたコメンテイターたちがその敵へ檄を飛ばすことで、世論と主婦が一体となり不満を解消するというものだ。正に「主婦」のためだけに作られた文化であり、ワイドショーは長らく主婦に愛されてきている。日々の暮らしを充実させる生活の知恵の一つだ。ちなみに、「ワイドショー」を見る時、伝統的な暖房器具であるこたつに・・・』
やりすぎた。とにかく見ようによっちゃなんだって文化だ。
ギャルがミニスカを襦袢に履き替えて芸者をやるっていうのも、文化的状況です。現・在・の。