まててさんへのレス

このブログはなぜだか時事性を排除するくらいの勢いなので、どんな古いエントリーでもコメントは大歓迎ですが、アンテナに拾われず書き込みに気付かない可能性が・・・なので本文に書き込みage進行です。

>ハードSF読みから「ウソばっかで全然ハードじゃねえよ」てな叩き
下手に科学系の知識があることで「星を継ぐもの」みたいな良書を面白いと思えなくなるなら、そんな知識欲しくないなあ。
どのジャンルにおいても古参の保守層が新しいものに消極的なのは古今東西不変ですが、おっしゃる通り、情報化によって大分事情が変わってたこともありますね。
一つのジャンルについて、初心者がネットで1時間も調べものをすれば知識の量としては中級者になれるようになりました。最近はそんな(にわか)中間層が、保守層を駆逐する勢いです。中間層が好んでやる叩きや祭が一つの文化になってからは、作品に対して距離を置いて斜めに読むという読み方こそが正常であり、普通の読み方になりました。そして作者に身を委ねて物語の世界に入り込むという純粋な読み方は一部のファンがやるもので、むしろマイナーになってしまったように思います。もっとも、日本にはもともと「劇」の文化が無いせいか、作品に対して斜に読むのが読み手の基本だという説もありますが。
いかにせよ、SFにしても、推理小説ファンタジー小説にしても、一番最初に「楽しい」と感じた原体験というのに斜め読みはありえません。
とはいえ原体験たりえる作品は引き込む力がある上質なものに限られてくるので、漫画とかゲームとかものすごい数が出ているものに関しては斜め読みがメジャーなのは当然だと思います。でも、ハードSFって、読むのも書くのも同じ穴の狢だから、そこまでお互いに構えてかかる必要も無いような気もします。いくら経験が豊富でも、好奇心より警戒心が強いのはただのビビリですね。
釣り議論のどこかで、生まれて初めて一匹の魚を釣った喜びを再び体験したくて釣りをするのに・・・、という表現があって、なるほど、と思ったりもしました。

2001夜物語、さっそく探して注文しました。おすすめありがとうございました。届くのが楽しみです。