幻想を嫌うコンプレックス

koikeakira2005-01-23

辛口の社会派コラム/ブログが人気を集めていますが、それらの筆者はことあるごとに専業主婦を責めたがる者が多い。その根拠は単純だ。「ヒマそう」「自分で働かない」「ワイドショーを見る」「平和ボケ」「外に出ない」などなど堕落の象徴として専業主婦は槍玉に上げられる。
彼らの言葉は信じるに値しない。その手の連中は反抗期に成長し損ねたマザコンの亜種です。また彼等の前にはそれを理解する道が開けていないので、永遠にマザコンでいつづける確率が高い。
そもそも、主婦が平和でなかったら、誰の平和が守られるべきだと言うのだろう。主婦(主夫)が平和だから、子供は安心して育つことができる。合理性から情緒は育たない。
他人の余裕が許せない吝嗇家は、自分の母が守られていることすら腑に落ちないのだろうか。また、自分の母に楽をさせたいという意志は無いのだろうか。
ありきたりな家庭の下では、子供は大事に守られている。自分のいる環境や状況というのを根底から見つめ直す機会が無いくらい、彼等の少年時代は平和だったのかもしれない。それは彼等にふりかかるあらゆる困難を、父と母が子供に届かぬようにせき止めてきたからだ。
親は子供に心配させないために苦労なんかしていないという姿を子供に見せている。楽をしている母像は、子供の幻想だ。子供自身が子供を持つ前にそれに気付くことは、そんなに難しいことではないはずだ。本当に平和ボケしているのは誰だろう。
また仮に、彼等が言うように本当に彼等の母親が蔑むべき人物だったとしても、その人物と私の母を一緒にして欲しくないと私は思う。また、自分と母の不幸比べなんてする気にもなれない。