barbaraへ

「萌え」には前述のカタルシスが訪れないことを知っている鬱屈や自嘲的な雰囲気が含まれているので、単なる妄想+欲情ではありません。言い換えれば、単なる妄想+欲情とは違うのだ、と断言させる何かがあるのが「萌え」です。
しかし、ここで萌えを定義することは避けたいと思います。なぜなら萌えについては俯瞰的な視点・立場に立つことが他の事柄に比べて非常に難しいからです。あちこちで溢れ返っている萌えの定義は、その多くが個人の体験に根ざした狭い範囲で通用するものであり、またその狭い範囲で支持されたりもする現状がそれを物語っているように思います。