奉仕

「サービス業」という言葉の「サービス」の意味は、本来「奉仕」であるはずが、「特定の行為」という意味にまで縮小されているのが今の日本のサービス業の実態だと思う。現場にどれほどの「奉仕」の姿勢が用意されているかは運しだいで、これという指針が明確にされている場所は少ない。ディズニーランドと風俗くらいじゃないかしら。
もっとも、「これはしません」ということを明示しておくことは難しい。クレーマーなんかはそこに付け込む。クレーマーとは、心理的には奉仕して欲しい人なのだと思う。クレームの対応という奉仕を強いられる企業は可哀想だけれど、少しでもお金を出せば神様だと名乗れる雰囲気をつくってきたのだから因果応報と言えるだろう。クレーマーというのは消費社会の癌であり反逆者という感じで、私にとってはちょっと面白い存在だ。