花街懐事情

東京七花街と謂われていましたが、赤坂の見番が無くなるなど、料亭の数はどんどん減っています。街単位で二桁の料亭があるのは関東では向島だけです。向島には明治から料亭が立ち、今20数軒の料亭があります。なぜ向島だけが不況を生き残れたかというと、バブル後価格を大幅に下げたからです。他の花街では値下げはしていないようです。大きい料亭ほど大衆化は顕著で、はとバスツアーを受け入れる料亭もあります。それが現在の向島の文化状況です。苦渋の決断だったと思います。向島の女将は世襲が多く、プライドだけでのし上がったような成り上がりも少ないので、そこは返って柔軟です。
一方、昔からのお客さんに対してお会計は時価ですが、一見さんとはお部屋も違うし、入り口が違うところにあったりと明らかな差別がされています。客層の二極化と言える状況。