働く喜び

第何次産業にしろ、産業革命以前の仕事は創作的だったと想像します。極端な例かもしれませんが、例えばハンバーガーショップだったら、材料はどこから仕入れるのか、ハンバーガーにどんな順番でどんな具を挟むのか、お客さんが入ってきたら何と声を掛けるのか、余った材料はどうするのか、お店のレイアウトは。商いの規模が小さくて効率化・分業化が進んでいなかった以前は、皆が今よりもっともっと広い範囲を個人の責任で演出して楽しんでいただろうと思う。今や靴下の色まで指定されている。そしてそんな首から下しか使わない仕事が圧倒的に多い。人は元来創作好きだ。創意工夫の機会をとことんまで剥奪された労働が、楽しいわけはない。そんな労働で得るものは、消耗と給料それだけ。