マルシンハンバーグ事件

koikeakira2004-12-09

皆さんはマルシンハンバーグをご存じだろうか?
昭和35年に誕生し、B級グルメの王者の名を欲しいままにしてきた日本の伝統食品らしい。今だに88円前後でスーパーに売られているというが私は見た事がない。先日米寿を迎えた私の祖母と伯母達にこの事件を聞かされて、はじめてその名を知った。
祖母の友達が、そのマルシンハンバーグの工場にパートで務めていた。ある日その友達がパート帰りにいつものように祖母の元へ立ち話をしに来ると、祖母が友人の手から血が滴っているのを発見した。
「あらあなた、どうしたの、その手」
「え?ああ、ちょっと切っちゃって」
「仕事で?あらら。血が出てるわよ。見せてみなさい」
「大丈夫よ。ちょっと切っただけだから」
「・・・あんた!!本当にちょっと切れてる!!」
「うん」
なんと、親指の第一関節から上がちょっと無くなっていたという。数日後ちょっと切れた部分がある家庭の食卓で見つかったらしいけれど、驚くことにそれが当時はそれほど大きい騒ぎにはならなかったということだ。切ったほうも切られたほうも、ちょっとの見舞金でちょちょっと解決したらしい。
今は当然そんな事件は起こり得ないだろうし、マルシンハンバーグの工場でも「ちょっとでも切れたら報告するように」と指導しているに違いない。
時代的なものもあるだろうけれど、この祖母の友人のような人には、癒し系なんか絶対に必要無いのだろうな。